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クロスバイク初心者の僕が、クロスバイクの購入と合わせて気になったのが「自分でメンテナンスできるの?そもそもクロスバイクはどんなメンテナンスが必要なの?」ということ。
それから、メンテナンスには、どんな工具・ツールが必要なのか…。ネットや自転車雑誌で調べまくりました。
初心者向け入門クロスバイクでも、そう安くはないお買い物なので、正しいメンテナンスを心がけて、末永く快適に乗り回したいですものね。
プロからのアドバイスが欲しい人はサイクルショップとかで聞いてもらうとして。
僕が実際にやってみたことがある“初心者でもコレはできるよ!”というメンテナンス方法についてまとめてみました。
購入後からやっておきたいクロスバイクのメンテナンス方法
クロスバイクを買ってすぐの時期は、街乗りでも、少し遠出の日帰りツーリングでも、ただ乗っているだけでウキウキして楽しいですよね。と同時に、やっぱり気になるのが自宅でのメンテナンスです。
僕は以前は近所のホームセンターで買った自転車に乗っていて、急なパンク修理は自転車屋さんへお願いしていた…というクロスバイク初心者でしたけど、自分でやってみても意外となんとかなるものです。
僕が自宅でやってみたメンテナンス方法をご紹介します。
フレームの掃除・汚れ落とし
新品のクロスバイクはフレームもピカピカ!迷いに迷って選んだフレームカラーは、頬ずりしたくなるほど愛おしいですよね。
このフレームも、ちょっと週末に出かけただけで、道路のホコリや泥がついてしまいます。黒いフレームだとホコリと同化して見た目では気がつかないんですが、結構、汚れていることがあります。
なので帰宅後には、柔らかい布や専用の汚れ落としシートでササッと拭いてあげるといいですよ。足をまたぐトップチューブだけでなく、フォーク部分やダウンチューブの裏側、ボトムブラケット(BB)の下側、チェーンステー、シートポストとかもくまなく拭くと、汚れがたまらないです。
タイヤ&リムの掃除・汚れ落とし
フレームと同じく、結構、汚れるのがタイヤとリムです。
タイヤは道路と常に接地していて、いろんなホコリや汚れを踏みつけて進むわけなので、フレームよりも汚れがひどいことも。
あと意外と汚れるんだな、と思ったのがリム部分です。ブレーキを引くたびにブレーキパッドがこすれる(削れる)わけでなので、そのカスがついていたりするのかな、と思います。
僕の場合は、使い捨ての汚れ落としシートを使ってフレームを拭いた後、同じシートでタイヤとリム部分を拭いてます。シートでタイヤを包んで車輪をクルクルと空転させながら拭けば簡単です。
チェーンの洗浄&注油
見た目のキレイさというよりも、次にクロスバイクに乗るときの“走り”に影響するため、自分でメンテナンスしておきたいのがチェーンの洗浄と注油です。
数回程度、乗っただけでは違いは出ませんが、毎週末どこかへ出かけて1か月もメンテナンスしていないと、チェーンも黒くなって汚れが付着するようになります。道路のホコリを油が吸い取って黒く固まるんですかね?
ママチャリに乗っている時は、半年、1年と放置しておいて、チェーンに黒く固まってこびりついたホコリの塊をとるのが好きだったんですけど(笑)。よくないです。
チェーンにホコリがたまったり、油が抜けてしまったり、雨ざらしの駐輪場に長いこと止めておいたりすると、スムーズなギアチェンジができなくなったり、サビが出てしまったりして、チェーンの動きが悪くなってしまいます。
買ってからすぐ、手でクランクを回してみて、いい状態の時の滑らかな動きを確認しておくといいかもしれませんね。
僕の場合は室内保管なので、1日乗って帰宅したら、チェーン専用の使い捨てシートで汚れや油をとって簡易的に洗浄します。その後、忘れず自転車用のスプレー注油をしてます。
こうしておけば、次に乗るときにそのまま乗れるし、サビ防止にもなりますからね。
その上で、「そろそろシートでとりきれない汚れがたまり始めたかも」という時に(だいたい数か月に1回程度)、専用の洗浄剤でじゃばじゃばと洗って本格的なチェーンメンテナンスをしてます。
チェーンの洗浄・お掃除メンテナンスをしておくと、いつまでもキレイな状態を保てて、軽快な走りを維持できる気がします。
タイヤ交換&チューブ交換
メンテナンスと言っても、たぶん、そうそうやらないのがタイヤ交換やチューブ交換です。
クロスバイクを購入して5年はたつけど僕が実際にやったのも、試しにタイヤを外してみた時と、標準装備のタイヤやチューブを別のものに交換したときだけです。
ただ、もしも外出時にタイヤがパンクした時、自分でパンクへの対応ができるようになっておくためには、チューブ交換作業は避けては通れません。
というか、たとえ近くにサイクルショップがない時でも、換えのチューブと空気入れを携帯しておけば、パンクしたチューブごと新品のチューブに交換すれば簡単にまた走り始められます。タイヤを外す方法と、チューブ交換の手順は、あらかじめ習得しておくと気持ちがだいぶ違いますよ。
パンク修理
パンク修理は、チューブの穴の空いた箇所を探して、そこを補修用のゴムを当ててふさいであげるのが普通です。僕もママチャリの時は、バケツに水をくんできて、空気を入れたチューブを水の中に沈めて、空気がもれている箇所を探して修正してました。
でもこれ、水は必要になるし、穴がふさがるのを待つ時間も必要だし、けっこうな手間と時間がかかるんですよね。
そこで、タイヤ交換&チューブ交換のところでも触れたように、もしもパンクした時はチューブごと新品に交換するのが手っ取り早いです。
そのための換えのチューブ1本と携帯用空気入れは、クロスバイクのサドルバッグに常備しています。タイヤを外すのに便利なタイヤレバー、携帯用の六角レンチも一緒に入れておけば、万全です。
クロスバイクのタイヤ交換&チューブ交換を初めてやってみた(準備編)
最低限そろえたいメンテナンスおすすめ工具・ツール
クロスバイクをメンテナンスするために、そろえておくと便利な専用の道具や工具があります。クロスバイク専用というわけではなく、ロードバイクやママチャリでも使えるものです。
また、消耗品もありますが、一度買っておけば長く使えるものもあるので、できれば買いそろえておくと快適で安全なクロスバイクライフを過ごせます。
空気圧メーター付き空気入れ(ポンプ)
ママチャリに乗っているぶんには、あまり気にならないのがタイヤの空気圧です。
でも、クロスバイク、ロードバイクのタイヤでは、きちんと空気圧の管理をしておかないと、パンクの原因になったり、快適な走りに影響が出たりします。
あとタイヤの空気はそのまま置いておくだけでも少しずつ抜けていきます。
なので、乗る前に必ず前輪と後輪のタイヤの空気圧をチェックして、正しい空気圧になるようにします。
正しい空気圧を知るには、タイヤの側面に書いてある表記を確認します。
タイヤサイズなどと合わせて数字が刻印されているので、少し見づらいですが、タイヤをクルクル回しながら側面をチェックしてみると、すぐに分かると思います。
例えば【700×25C / 5.0-8.0bar】とか書いてあるので、この【5.0-8.0bar】の範囲内の空気圧にしてあげればOK。
空気圧がチェックできる空気圧メーター付きの空気入れを1台もっておくと、簡単に空気圧管理ができます。
空気圧を表す単位にはいくつか種類があって、欧米で使われている【psi】【kPa】【bar】といった単位表記がクロスバイクでも使われていることが多いと思います。複数の単位の文字盤が付いているメーター付きの空気入れを選ぶと便利です。
ちなみに、このタイヤに書いてある空気圧は「この範囲の空気圧に対応していますよ」という意味であって、“これじゃなきゃダメ”というただ1つの正解があるわけではありません。自分好みの乗り心地やシチュエーションに合わせていろいろ変えてみるのもいいみたいですね。
基本的には、高空気圧になるほど速度重視(だけど小さな衝撃もダイレクトに全身に伝わって乗り心地は悪くなる)、低空気圧になるほど安定性重視(だけど速度は出なくなる)という感じです。
六角レンチ
クロスバイクのパーツ類のネジのほとんどは、ネジ頭が六角型にくぼんでいて、専用の六角レンチでないとボルトを締めたり緩めたりすることができません。
いくつかあるネジ頭のサイズに対応している六角レンチセットを持っておくと、パーツ調整や分解メンテナンス、サドル交換、ケーブル交換などで重宝します。
プラスドライバーやマイナスドライバーを使うパーツも一部あるので、基本工具がコンパクトにおさまっている折り畳み式の携帯用マルチツールがあると便利です。パンクした時のための交換用チューブと合わせて、サドルバッグに入れておけば、出かけた先での微調整もできます。僕もたまに、自宅でセッティングはしたけど、ちょっとサドル位置を変えたい時とかに使っています。
モンキーレンチ
DIYとか家庭のちょっとした設備の整備に使うモンキーレンチは、どこの家庭でも1本は持っているかもしれません。このモンキーレンチは、クロスバイクのメンテナンスでも使うことがあります。
ボルト・ナットのサイズに合わせて、ねじねじの部分を回して、ボルトをつかむ部分の幅を自由に変えられるタイプのものがあれば問題ありません。
ボルトを締めたり緩めたりするときに、注意が必要なのは力加減です。
自動車やバイクだと、トルクレンチを使ったりして、規定のトルク値でいい感じにできるので、きちんとやりたい人はトルクレンチ使いにステップアップしてもいいかもしれませんね。
自転車用チェーンクリーナー
日常的なチェーンのメンテナンスに使えるのがチェーンを洗浄するための専用クリーナーです。普段はチェーンには注油して油まみれになっているので、その油ごと汚れを落としてきれいにします。クリーナーのタイプにはいろいろあって、簡単にメンテナンスするもの、本格的にメンテナンスするものとがあります。
ロードバイクに乗っていたり、常に最高のコンディションで乗りたいという人の中には、毎回、乗り終わるたびに本格チェーン洗浄するというのが当たり前という人もいるくらい奥が深いのがチェーン洗浄です。…と勝手に思っている(笑)。
でも正直、毎回、本格洗浄するのは大変なので、普段は簡単にササっと、数か月に1回ちょっと本格的に、という使い分けをすればいいと思います。
僕がおすすめなのは、乗り終わるたびに日常使いできる「使い捨て自転車用チェーンシート」です。ウェットシートになっていて、チェーンを空転させることで簡単に汚れた油を落とせます。
完全には油を取り切れないですが、本格的な洗浄をするよりは断然手軽です。1回舗装路を乗ると、けっこう真っ黒になりますよ。
数か月に1回、もう少しちゃんと汚れを落としたい時にするのは、専用の「自転車用チェーン洗浄機」です。専用の洗浄液を入れたプラスチックの本体でチェーンを上下からはさんでカパッとはめて、クランクを空転させてチェーンの汚れを洗浄できます。
中のブラシと洗浄液の効果で、これをやるとチェーンがピカピカになります。
自転車用チェーンオイル
チェーン洗浄をして乾かしたら、その後に必ずやるのがオイルの注油です。これをやらないと、残った水分でサビが出てきてしまったりします。
普通の自転車用のオイルでも大丈夫だと思いますが、僕が使っているのは「ワコーズ チェーンルブ」(浸透性チェーン用防錆潤滑剤)です。近所のセオサイクルでイチオシ&セールされていたので使ってみたら、メンテナンスが楽ちんで、ササっと吹き付けられる手軽さがいいですね。
細いノズルでねらった箇所に注油できるので、室内メンテナンスでも、床に油が飛び散ったりして汚れる心配があまりありません。
使い捨てお掃除クロス(汚れ落としシート)
メンテナンスで一番、重宝しているのが使い捨てのお掃除用クロス、汚れ落としシートです。
僕はボディ用にプレステージの「自転車用おそうじクロス」を使っています。定価だと5枚入りで400円ちょっととお高めな感じがしますが、だいたい300円以下くらいに値下げして売られています。
クロスバイクに乗ったあとはこの使い捨てシート1枚で、
サドル→シートポスト→フレーム→タイヤ&リム
という順番で拭いてます。
最初の頃は、何度も使えて吸水力もある自動車やバイク用品のお掃除用の布を使っていたんですけど、水洗いが必要なのと時間がかかることで、メンテナンス自体が面倒になってしまったことがあり。
気持ち的に断然、ココロが軽くなる使い捨てシート派になりました。
汚れたらそのまま捨てられるのは、やっぱり楽ちんです。汚れがひどい時は、2枚使えばOK。
メンテナンススタンドは買っておいて損はない
メンテナンスで重宝するツールですけど、購入前は「実際のところ、どうなのよ?」と思っていたのがメンテナンススタンドです。
僕の場合、室内保管なので、ディスプレイスタンドにもなるのが、なおさらいいのかも。
広いガレージや、でっかい空間が確保された部屋に住んでいる人にとっては、あまりその必要性がないかもしれませんが。
僕が使っているのは、ミノウラの定番のディスプレイスタンドです。2000円くらい。後輪のクイックレリーズ部分を挟み込んで固定します。
後輪が少し宙に浮いた状態で水平に立ってくれるので、この状態でクランクを回すことができます。使わない時は折りたためばコンパクトになるので場所もとらないです。
どれくらいの頻度でメンテナンスする?
メンテナンスはどれくらいの頻度でやればいいのかは、クロスバイクに乗っている頻度や乗車環境によっても異なると思います。
ただこれまで紹介してきたように、初心者でもこれはできるというメンテナンスは、乗車後に1回はやっておくようにすると精神衛生上も良い気がします。
乗りっぱなしよりは、車体の状態、タイヤの状態のチェックにもなって、安全走行を妨げるトラブルなんかも早期に発見できたりしそうです。
メンテナンスしないとどうなる?
購入時に高まった熱も冷めてしまって、「メンテナンスなんて面倒だ~」という人もいると思います。面倒なメンテナンスはやらず、クロスバイクにガタがきたら新品を買ってしまえばいい、というお金持ちな人はそれでもいいかと。
そうそう買い替えはできないという人の場合は(多くの人がそうだと思うんですが)、やっぱり日頃のメンテナンスが大切です。
僕の例で言うと。
毎日、最寄駅までの通勤に使っていた時、帰宅時に雨が降ってしまいクロスバイクに乗って帰れず、しかも雨ざらしの駐輪場に週末の期間、置いておくなんてこともありました。
梅雨時は雨が上がるタイミングが合わないと、1週間そのまま、なんてことも(いま考えると駐輪代がもったいない!)。
それで1年くらいほぼ本格的なメンテナンスをしないでいたら、BB(ボトムブラケット)から異音がして、いざBB交換をしてみようと思った時に、サビでBBが固着していてBBを外すことができなくてとても苦労しました。
BB(ボトムブラケット)固着で外れない!…専用工具でクロスバイクのBB交換に成功した話
その苦労を考えると、放置しておいて深刻な状況を招くよりは、小まめにメンテナンスをして、普段からコンディションを整えておくほうがコスパがいいなと、考えるようになりました。
それ以降は、雨の日は乗らないようにして、完全室内保管にしてます。
メンテナンスをお店(サイクルショップ)へ頼む?
クロスバイクにも、自動車やバイクの車検のように、部品のすみからすみまで点検する「オーバーホール」というメンテナンスもあります。毎日乗っている人は1年に1回やるといいよ、なんていう情報も見かけます。
普段、手の行き届かない部分も完全に洗浄して、パーツのチェック、不具合の調整もできるので安全のためにはおすすめかもしれません。
サイクルショップへ頼むと、小さな部品まで分解する完全オーバーホールで5、6万円くらいはします。
・・・入門クロスバイクを買った人は、新品を買いなおしたほうがいいかも、っていう値段なので、ここまで本格的なメンテナンスとなると、ちょっと考えちゃいますね。
初心者のメンテナンスは“楽しみながら”がいいと思う
いろいろと自分の経験も交えてまとめてきましたが、初心者にとってはメンテナンスの時間も楽しめるくらいの感じでメンテナンスするのが一番かと。
“ガチ”のメンテナンスの話は、もっと専門的でセンシティブなんだと思いますが。けっこう大変そうですよね。
なので、あまり深みを求めすぎて面倒になってメンテナンスを放棄してしまう、なんてことがないように、初心者は初心者なりにやれる範囲で最低限のことができるといいのかな、と思っています。
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