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トレッキングは、いわゆる登山とは違って、ガシガシと山頂を目指して制覇することを目的とはしない、無理して登らない山歩きのこと。
自分のペースでゆっくりやりたい僕は、トレッキング向きです。
トレッキング(英語:trekking)は、山歩きのこと。登頂を目指すことを主な目的としている登山に対し、トレッキングは特に山頂にはこだわらず、山の中を歩くことを目的としている言葉。ただし、結果的に行動の過程で、山頂を通過することもある。ニュージーランドでは、トランピング (tramping) と呼ばれている。
トレッキング(wiki)
僕がトレッキングを始めた初心者の時も(まあ、今でも初心者に毛が生えた程度ですけど)、これだけはそろえておきたい登山・トレッキングの基本装備というのを、暇さえあればネットや雑誌で調べました。
「ゆるゆると登ればいいや」というトレッキングとはいえ、舞台は自然の山々。
下界とは違って、すぐにコンビニがあるわけでもなく、最後に頼りになるのはパッキングした装備と体力だけなのです。
そこで、トレッキング初心者の僕がそろえた(または買い足していった)装備をご紹介したいと思います。
トレッキング初心者がそろえたい基本装備
トレッキングや山登りを始めたい!と思い立ったら、まずはこれを買いましょうという装備がいくつかあります。
普段の生活で使っているアイテムを流用できるものもあるけれど、できればアウトドア用を買い求めたほうがいいというものも。
できればアウトドア専門店で専用品を買いそろえたほうがいいおすすめ装備を、5段階評価の★印でご紹介してみます。理由も短めにコメント。
あくまでも自分だけの経験則に基づく個人的評価なので、いろいろな考え方はあるのでご了承を。
トレッキングシューズ(★★★★★)
登山靴は、足底、つま先、かかと、足首をしっかりガードするものをチョイス。トレラン用のシューズもあるけれど、初心者は手を出さないのが賢明。
岩やこぶし大の石がごろごろした登山道、ぬかるみ道を歩くシーンも結構あるので。
アウトドア用ザック(★★★★★)
ザック(リュック)は重要。装備一式を入れて運ぶのはこいつだけ。背負いやすくて、破れにくくて、濡れてもOKなもの(水をはじきやすい素材)を。
荷物は、小分けにした色違いのスタッフザック(というパッキング用の袋)で詰めると、整理しやすくて便利です。
ちゃんとしたレインウェア(★★★☆☆)
山の天気は変わりやすく、雨天になることも。両手が使えて、長い時間着た状態でカラダを動かしても、不快にならないものをチョイスしたいですね。
防水性、防風性、透湿性のあるゴアテックス素材がベスト。高いけどね。ビニールの使い捨てとか、街用のポンチョは、やめときましょう。
水筒(ウォーターボトル)(★★☆☆☆)
トレッキングでも水は重要。飲み水としてだけでなく、ケガをした時に洗ったりできるように「水」がベスト。日帰りでも1リットルは欲しいところ。
多いかな?と思っても数時間、登っているような山行だとこれくらい必要になります。
ナルゲンとかのプラスチックボトルや、空になったらクルクル丸められるプラティパスはそれほど高くないので、あったら便利。自販機でミネラルウォーター500mlのペットボトル2つ買っていくのでもOK。水が漏れないようになるべく硬い容器のものを。
ヘッドランプ(★★★☆☆)
日帰りでも、夜の行動を予定していなくてもザックにいれておきたいのがヘッドランプ。万一、道に迷って陽が落ちたら、山の中は真っ暗。
ヘッドランプは、道を照らしてくれる必需アイテムです。両手が空く頭につけるタイプがベスト。
グローブ(手袋)(★☆☆☆☆)
意外と重宝するのがグローブ。手を使って鎖場を登ったり、大きな岩の間を登る場合に、グローブがあると全然違う。冬場は寒さ対策にもなります。
ファッション性を気にしなければ綿の軍手でもOK。ただ、綿は濡れると乾きにくので、ポリエステルの安いものがあれば使い捨て感覚でもいいかも。
ごみ袋(☆☆☆☆☆)
コンビニやスーパーのビニール袋でOK。トレッキングで出たごみは、必ず自宅に持ち帰りましょう。可燃ごみ用、空き缶用など、そのまま家庭ごみとして捨てられるように3、4枚用意しておくと楽ちん。
下山した最寄駅やコンビニ、日帰り温泉のゴミ箱に捨ててしまうのは、個人的にはキライ。自宅に帰るまでがトレッキングです。
万一に備えて、ちゃんと持っていきたい装備
トレッキング初心者は「そこまでは…」と思うかもしれないけど、これ重要です!というアイテムをいくつか。
登山地図(★★★☆☆)
登る山や山系単位で売ってる山地図があります。アコーディオン式に折り畳めるものだと、登っている途中で自分の位置を確認したり、分岐道の確認をしたりするときに、サッと取り出せるのでおすすめ。
ガイドブック形式のものは、下山後に入れる、ふもとの温泉やバスの時間などアクセス情報が載っているので便利。
山道に立っているコースガイドだけを頼りにしたり、漫然と前を行く人を追って登るのは、遭難の一歩手前。自分の道は自分で確認するようにしましょう。
コンパス(★★☆☆☆)
正直、コンパスにお世話になったことはないけれど、進む道が分からなくなってしまった時は、地図とコンパスを頼りに脱出するしかないです。
安価で軽いので、1個あればずっと使えます。
エマージェンシーシート(★★★★★)
いざという時に体を覆って風や寒さから身を守る、防風・防寒・防水効果のあるシートです。アウトドア用のものでも数百円程度。使用前はペラペラで薄くてコンパクトなので、1枚はもっておいて。
金色面を外側にすると保温効果が、銀色面を外側にすると熱や光を反射して断熱効果が。
携帯用トイレ(★★★☆☆)
これまたお世話になったことはないけど、1回分のパックはザックにしのばせておきたいもの。山を登っていて山小屋も何もないところで、どうしてもウンチをしたくなったら、自然環境への影響を考えてこいつで処理を。
ウンチを固めてくれる吸水ポリマーや防臭袋がセットになったモンベルの「OD トイレキット」は3回分で1,000円ちょっととおすすめ。
トイレットペーパー(☆☆☆☆☆)
普段、家で使っているもので、もちろんOK。中の芯を抜いて、側面をギュッと押しつぶせばコンパクトになります。
主には、トイレのときと、自分でバーナーと調理器具を持って行ったときの汚れ拭きに使います。濡れないようにジップロックに入れるといいですよ。
(番外編)あると便利&快適なアイテム
絶対にないとダメ!…というわけではないけど、あると快適に過ごせたり、便利なアイテムもついでにご紹介しておきますね。
帽子(★★★☆☆)
夏場は日射病予防や陽射しよけに必須。冬場でも風を避けたりと1年中なにかと使えるのが帽子。
アウトドア用である必要はないけれど、グローブと同じく、乾きやすい素材がベスト。夏なら水場で濡らして頭からかぶると快感! 全天候タイプは、防水で雨の日にも活躍します。
タオル・手ぬぐい(★☆☆☆☆)
汗拭きはもちろん、帽子やマフラー替わり、下山後の温泉で、と1本あれば用途いろいろ。ケガをした時の包帯代わりにも。
普通の家庭遣いのタオルでいいです。というか、使い捨ててもいいくらいに安いもののほうが、ちゅうちょなく何にでも使えてグッドです。
くつ下(★★★☆☆)
登山靴との相性になってしまうけど、登山靴に合うのは登山用のソックスというのは紛れもない事実。フィット感やクッション性などの履き心地は、疲労感にも影響します。
多分、普通の靴下を履いてトレッキングしたら、足裏が摩擦で刺激されて水ぶくれとかになりそうな気はする…。試したことはないです。
着替え(Tシャツ・下着)(★☆☆☆☆)
下山後の温泉につかったあとに必要なもの。薄い防水&圧縮バッグに入れて、くるくる丸めてザックに放り込んでおけば、それほど場所もとりません。
風呂上がりにキレイなアンダーウェアで飲むビールは、格別です。車で行ったり、下山したらすぐ帰宅する人には、無用かもしれないですが。万一、濡れたりした時の着替えにもなるので、僕は毎度、欠かさないです。
ちなみに、アンダーウェアや上に着るウェアは、アウトドアブランドものでなくても、最近はいいものがユニクロから発売されてます。スポーツ用のウェアで流用できるものはお安くゲットするのもいいです。
おやつ(行動食)(★☆☆☆☆)
空腹のまま炭水化物(カラダを動かす燃料になる糖質)が不足して動けなくなることを“シャリバテ”といいます。
山では、お腹が減ったらガマンしないで食べる。いやむしろ空腹になる前に小まめにエネルギーを補給する、という大原則が。すぐにつまめるお菓子はいくつか持っていくと、疲れた時に笑顔も体力も戻りますよ。
【超個人的なおすすめおやつ(行動食)】
個別包装になってるものが便利。お菓子袋を1個用意しておいて、出かける前に好みのお菓子をミックスして詰め合わせておくといいです。
あと、チョコレートが定番ですけど、意外と塩気のあるものもカラダを動かしているのでグッドですよ。
おすすめ行動食おやつ詰め合わせ
- 不二家のミルキー(休憩で一緒になった人へ挨拶代わりに!)
- グリコの発酵バターが薫るショートブレッド(甘さがたまらん!)
- ハッピーターン(塩気がたまらん!)
- キットカット(夏場は溶けちゃうほど美味い!)
バーナー(★★★★★)
アウトドア用の小型バーナーがあれば、山頂や景色のいい場所で温かいランチを食べることも可能に。
分解してコンパクトになるので、初心者から脱出する時にはぜひ検討したいアイテムです。ただし、ガス式のカートリッジや調理器具など、その分、背負う荷物は増えることにはなります…。
イワタニプリムスのウルトラバーナーはコンパクトで火力も強くておすすめ。
イワタニのバーナーの紹介記事はこちら
調理器具(★★★★★)
バーナーを持って行くなら調理器具(カップ・コッヘル、割り箸など)も一緒に。お湯を沸かしたり、ラーメンを作ったり、ベーコンを炒めたりできて、しかもバーナーとガスカートリッジも収納できるアウトドアキッチン専用のものがおすすめ。
軽いチタン製がいいとかいろいろあるけど、予算とお好みに応じてでいいと思います。
カップ・コッヘル(★☆☆☆☆)
例えば袋入りインスタントラーメンを調理したら、鍋でそのまま食べるのが山飯ですが、飲み物やメイン以外のおかずは、カップやコッヘルに入れると便利。
折り畳み式のカップや、そのまま火にかけられるコッヘルも。真空タイプのものは火にかけると爆発するので注意。アルミ製は熱いスープを入れると超熱くなるので注意。
なるべくお安いのがいいけれど…基本のトレッキング装備はちゃんとしたものを
トレッキングのための装備は、やっぱり信頼性と品質では、専用につくられたもののほうが性能や耐久性がまさります。
とくに自然が相手のトレッキングでは、街中や普段の生活では問題がないアイテムでも、不具合が出たり、かえって不便になることも…。
不便くらいならガマンすればいいんですけど、どんなに低山でも、道に迷ったり、不調で倒れてしまったりしたら、他の人に迷惑をかけることになってしまいます。
少しのお金をケチって命にかかわるくらいなら、あきらめてちゃんとした装備を買ったほうがいいよ、というのが僕の考え。
もちろん、ユニクロのアンダーウェアとか、グローブやタオルのように、普段の生活で使っているものが流用できるものもあるので、そういうものは積極的に取り入れて。
そういう工夫をしながら、自分流の装備をそろえてコスパよく遊ぶのは、十分に基本に慣れてから、がいいですね。